単身の引っ越しでも、引っ越し業者を利用すると一度に数万円の費用がかかります。

「荷物も少ないし、距離も短いから専門の業者に頼まなくても大丈夫かも?」
少しでも引っ越し費用を抑えるために、レンタカーの利用や赤帽に頼むことを考える人も少なくありません。
確かに、引っ越し業者に比べると、自力での引っ越しや赤帽の利用は非常に安上がりのように見えます。しかし、自力引っ越しや赤帽を利用した引っ越しにはメリットだけでなくデメリットも存在します。当然、引っ越し専門業者を利用するのにも同様にメリットとデメリットがあります。
引っ越し業者と自力・赤帽利用の引っ越しを比較しながら、安く単身引っ越しをするためのポイントについて考えていきましょう。

◯業者・赤帽・自力引っ越しのメリットとデメリット
●引っ越し業者
・メリット
引っ越しのプロであるため作業が早く確実
ダンボールなどの梱包資材を用意する必要がない(業者によっては有料のこともある)
床や壁の養生をしてもらえる
荷物の積み込みや積み下ろし、移動をしてもらえる

・デメリット
料金が高く、業者によってばらつきがある
作業スタッフの当たりハズレがある
時間や日程に制約のある場合がある

・費用の目安
1万5千円~6万円(単身・短距離を想定)

●赤帽
・メリット
日程や時間に融通がききやすい
荷物が少なく、短距離の引っ越しであれば安い
荷物と一緒に自分も移動できる

・デメリット
沢山の荷物は運びにくい
梱包や養生は自分で行う必要がある
積み込みや積み下ろし作業は手伝わなくてはならない
荷物の破損・汚損の可能性は引っ越し業者よりも高め
スタッフの当たりハズレがある

・費用の目安(単身・短距離を想定)
1万円~2万円

●自力引っ越し
・メリット
費用がかかりにくい
日程や時間は自由に選べる
自分のペースで引っ越しができ、1往復で終わらせる必要もない

・デメリット
車の手配が必要
沢山の荷物は運びにくい
梱包や養生は自分で行う必要がある
荷物の破損や怪我のリスクがある
体力が必要

・費用の目安
1万5千円~2万円(レンタカーや手伝いの謝礼なども含む)

◯引っ越し業者をどう選ぶか
赤帽や自力で引っ越しを行えば安上がりになるぶん、手間が増え、破損などのリスクも増加してしまいます。やはり、快適な引っ越しを目指すのであれば、専門の業者に依頼するのが一番の近道です。

業者に頼む際の一番の懸案事項となるのはやはり価格です。
費用がかかりやすいだけでなく、業者によって提示する見積価格には大きな差があります。相場が3万円程度の引っ越しでも、業者によっては倍の6万円以上で見積もりを出すところもあれば、2万円で引っ越しできる業者もあります。
業者を選ぶにあたってまず大切なのは、相場を知ることです。だいだいどのくらいの費用がかかるのかを知らなければ、提示された見積もりが妥当なのかそうでないか分かりません。そのため、見積もりは1つの業者からではなく複数業者からのものが必要になります。

そんな時に便利なのが、一括見積もりを行えるサービスです。まとめて見積り依頼が出せるため、手間と時間の節約になります。一番安く引越しできる業者がわかりますし、他の業者の見積もりは価格交渉の材料にもなります。

◯単身引っ越しの相場
単身引っ越しにかかる必要の相場を、距離別と時期別に紹介します。繁忙期は、引っ越しの集中する3月と4月を想定しています。

●~20km
通常:荷物少3万4千円、荷物多4万2千円
繁忙期:荷物少3万7千円、荷物多5万1千円

●~50km
通常:荷物少3万5千円、荷物多4万5千円
繁忙期:荷物少4万1千円、荷物多5万7千円

●~200km
通常:荷物少4万円、荷物多6万1千円
繁忙期:荷物少4万8千円、荷物多6万8千円

●~500km
通常:荷物少5万2千円、荷物多7万6千円
繁忙期:荷物少5万5千円、荷物多8万8千円

引っ越し料金は、プラン内容だけでなく、荷物の量や距離によっても変化します。
ここに示した相場もあくまで参考程度にしかすぎず、荷物の内容や住居の状況によっても変わります。
業者によって見積価格に差があるのは、親切な業者とそうでない業者があるのではなく、様々な要因で費用が変わるためでもあるのです。

また、繁忙期はどこの業者でも割増料金となります。
もし時期をずらすことが可能ならば、こうした繁忙期は避けましょう。金額も安く、時間や日程の融通も聞くようになります。

◯単身パックを活用
単身の荷物が少ない人向けに各社が提供しているのが単身パックです。
単身パックでは複数件の引っ越し荷物をまとめて運びます。トラックを貸しきらないため低価格となるのが特徴です。
荷物は専用のボックス単位で管理され、他の人と荷物を混ざってしまう心配はありません。また、料金もこのボックスの数を移動距離によって決まります。料金の根拠がわかりやすく、初めての引っ越しでも使いやすいです。見積もりは訪問ではなく電話で済ませてしまうため、時間のない人にも利用しやすいです。

欠点としては、荷造りや荷解きは自分で行う必要があるということです。ダンボールや梱包資材も必要に応じて調達・処分しなければならず、荷物の多い場合にはあまり向いていません。
また、ボックスに入り切らない荷物が発生した場合、新たにボックスを追加するか別に送ることになります。加えて、料金がボックス単位で決まるため荷物が少ししか入っていなくても満杯でも同料金となります。損をしないためには、荷物量の見極めと上手な荷造りが求められることになります。

●単身パックの料金
単身パックを提供している代表的な業者の料金を紹介します。料金は時期などで変動する可能性があります。
・クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス)
同一市内(関東):1万7千円
同一市内(その他):1万4千円
東京⇔神奈川:2万1千円

・日本通運
単身パックS:1万5千円
単身パックL:1万6千円

・佐川(SGムービング)
カーゴコース(23区):2万1千円
AIRカーゴコース(東京⇔福岡):3万8千円

・ハトのマークの引越センター
小鳩プチトラパック(同一市内):1万1千円
小鳩プチトラパック(同一県内):1万5千円
小鳩パック(東京⇔大阪):2万4千円

また、ヤマトホームコンビニエンスでは単身パックの利用時に活用できる割引が複数あります。他の業者でも様々な特典を用意しているため、事前に調べてから申し込むようにしましょう。

・ヤマトホームコンビニエンスの特典例
Web割引、平日割引、早期申込割引、複数BOX割引(特典の併用可)

◯単身プランを利用した引っ越し
単身の引っ越しでもトラックを貸し切って引っ越しできるプランはあります。
荷物の多い引っ越しや、荷造り・荷解きも依頼したい場合、ダンボールなどの資材を用意してほしい場合などは、各社の単身プランの利用をおすすめします。

●各社の単身プランとそれぞれの料金目安
・アート引越センター
おまかせパック基本コース、2万9千円~

・アリさんマークの引越社(~5km、同一市区内)
超ミニ引越しプラン、2万円~

・サカイ引越センター
せつやくコース、3万円~、10分間サービスあり

・ダック引越センター
シングルコース、1万5千750円~、1.5tもしくは2t車でスタッフ2名

・カルガモ引越センター
子ガモプラン、3万円~、2t車積み放題

・ハート引越センター
スタンダードプラン、3万円~

・ファミリー引越センター
シングルプラン、1万8千円~

同じ単身プランでも各社によって値段に差があります。
低価格の業者はダンボールの数が限られていたり、時間指定ができなかったりと制限が多いです。融通がきかないぶん値段設定が安くなっています。反対に、自由度が高かったり、サービスが充実したりしている業者ほど値段は高いです。サービス内容と値段をくらべながら、何を重視するかに考えて業者を選びましょう。

◯単身パックと単身プラン、どちらがいいのか
単身プランにも単身パック、それぞれに良い部分があります。自分の状況にあった方を選びましょう。

・単身パック
価格が安く、荷物の少ない人にはおすすめです。値段の根拠が明確であるため、引っ越し初心者にも向いています。

・単身プラン
単身でも荷物の多い人は単身プランを選びましょう。注意が必要な荷物がある場合も、訪問見積もりがあるこちらが安心です。荷造り・荷解きなどスタッフのサポートを受けられるプランもあるため、多忙で引っ越しの準備ができない場合にもおすすめです。

◯自力や赤帽で引っ越しする場合の注意点
体力や時間があれば自力引っ越しでも何ら問題ないようにも思えます。しかし、自力引っ越しの注意点は手間や時間だけではありません。

自力引っ越しを考えるにあたって見落としがちなのが、破損や怪我のリスクです。

「自力」と言っても友人や家族に手伝って貰うのが普通でしょう。専門の引っ越し業者に頼むのとは違い、運びなれない大型の家具や家電を移動する際に壊してしまう可能性は高くなります。
引っ越し業者では、荷物に破損や汚損がある場合、ある程度まで補償してくれるようになっています。対応の程度は業者によって差があるため、事前に確認しておいた方が安心です。
一方、友人や家族に手伝ってもらった引っ越しの場合、破損した荷物の補償を求めるのは難しいです。家具や家電を破損により買い直した場合、節約した以上の出費となる可能性も十分にあります。

また、普段重いものを運ぶことのない人が無理をすると、腰を痛めるなどの怪我をする可能性もあります。安上がりにするつもりが、かえって病院代や薬代で高くなってしまっては、元も子もありません。

赤帽に頼む場合でも、荷物運びは手伝わなくてはなりません。赤帽は荷物を運ぶ業者であって、引っ越し業者ではありません。家に荷物を運び込んだ後、荷物の移動は自分で行うしかありません。

体力に相当の自信がない人以外は、自力や赤帽を使った引っ越しは厳しいでしょう。